グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ



展示会見学レポート


SCAJ2025

2025.11.04

2025年9月24日 (水)から9月27日(土)までの4日間、東京ビッグサイト南展示棟にてアジア最大のスペシャリティコーヒーイベントであるSCAJ2025が開催されました。世界中からコーヒー関係者が集まり、多種多様なコーヒー豆の紹介や、焙煎機・エスプレッソマシンなどの最新鋭機器を実際に試すことができる展示会です。

コーヒー業界関係者はもちろん、一般のコーヒー愛好家も多数来場し、会場内は熱気に包まれていました。今年の来場者数は、4日間で約96,000人に上ったとのことです。今回のレポートでは以下の3つのポイントから会場の様子をお伝えいたします。

■会場の雰囲気
■ブース装飾の特徴
■集客アイデアの実例

会場の雰囲気

会場に到着したのは開場10分前の9時50分頃でしたが、すでに入口には長い列ができており、私が並んだあとも続々と待機列は増え続けて、多くの人が楽しみにしている様子が伝わってきました。

まず南1・2ホールから入場しました。会場内は、開場直後から試飲を楽しむ来場者や、バリスタによる実演に見入るお客様で賑わっていました。多種多様なコーヒーを一度に味わえる機会なのでそれを楽しみにしている人や、コーヒー豆やコーヒー用品の即売をしているブースもあり、その場で購入している人もいました。

さらに、バリスタやハンドドリップなど数種類の競技会も開催されており、熱心に観戦するギャラリーが集まっていました。

一方、南3・4ホールはBtoC(一般消費者)向けの出展が中心となり、南1・2ホールとはまた少し違った雰囲気を楽しめました。有名なコーヒーグッズメーカーの商品が、展示会場限定の特別価格で販売されているブースには長い列ができていました。また、地域独自の喫茶店の出展も多く、各店独自の味わいや世界観をアピールしていました。

ブース装飾の特徴

コーヒーイベントの特性上、試飲を実施しているブースが多く、来場者に落ち着いてコーヒーを味わってもらうための工夫が見られました。その代表的な例がテイスティングルームの設置です。通路での試飲が多い中、専用のスペースを設けることで、混雑を避けながらじっくりとコーヒーと向き合える環境を提供していました。

ブースデザインで多く見られたのは、カフェの内装を模したスタイルです。壁や床を木目調にし、観葉植物を配置することでナチュラルな雰囲気を演出し、来場者がリラックスしてコーヒーを楽しめるような居心地の良い空間設計が多数採用されていました。

さらに、出展元の国や地域の特徴を取り入れたブースも印象的でした。国旗から連想される色を基調としたデザインや、地域の特産物を効果的にディスプレイしたり、特徴的なインテリアでその地域の世界観を表現したりと、独自のアイデンティティを打ち出す工夫が目を引きました。こうしたデザイン性の高いブースは、来場者の関心を強く惹きつけていました。

集客アイデアの実例

SCAJは多くのブースが試飲を通じて来場者を集めていましたが、その中でも特に人気を集めていたブースには、以下のような工夫が見られました。

1. 著名人による実演と試飲の連動
有名なバリスタや大会チャンピオンによる実演を行い、これを目当てに集まった来場者に試飲を促すという方法です。コーヒー抽出やラテアートの実演は、多くの人を惹きつける強力なコンテンツとなっていました。

2. セルフ形式での飲み比べと体験の提供
複数の種類を自由に飲み比べできるブースは、多くの来場者を集めていました。コーヒーサーバーを設置し、自分のタイミングで気軽にテイスティングできるセルフ形式のブースや、コーヒーが入ったカップを多数並べて自由に選べる方式などがあり、来場者はじっくりと比較検討していました。

さらに、飲み比べをしたコーヒーへのアンケートを実施したり、簡単なセミナーを聞きながら飲み比べができるといった、試飲体験を深める仕掛けを提供することで、より高い関心や理解を促していました。会場限定価格での販売を連動させることで、試飲から購入へとスムーズに誘導している事例も見られました。

3. 試飲以外のユニークな集客企画
試飲以外で来場者の興味を惹きつける事例もありました。例えば、「大吉が出たらドリップコーヒーがもらえる」というコーヒーおみくじを実施しているブースです。

「コーヒーがもらえたら嬉しい」という動機で立ち寄らせ、おみくじに書かれた「あなたにおすすめのコーヒー」へと誘導していました。大吉が出なかった場合でも、このレコメンドをきっかけに展示された商品を見てもらう動線が作られていました。

その他にも、「10秒でストップウォッチを止められたら豪華景品がもらえる」といったゲーム形式の体験コーナーも人気を集めており、来場者の関心を引き、ブースへの立ち寄りを促進していました

見学を終えて

SCAJは、コーヒーを楽しむ来場者の笑顔と、新しい味わいや体験を求める熱気に満ちていました。BtoBとBtoCが融合したこの展示会では、出展各社が「いかに来場者を楽しませるか」という視点から工夫を凝らしており、その創意工夫が会場全体を活気づけていたのが印象的です。

集客に成功しているブースの傾向として、単に試飲を提供するだけでなく、「体験コーナーや実演で興味を持ってもらう」→「自社の製品を知ってもらう」→「認知・購入につなげる」という、関心を高めるための明確な流れを設計している点が挙げられます。

また、テイスティングルームの設置やカフェ風のデザインなど、「立ち寄りやすさ」と「リラックスできる雰囲気」を重視したブース設計も、集客を後押しする大きな要因となっていました。

展示会での集客やブースデザインに課題を感じている方は、ぜひご相談ください。8,400件を超えるブース装飾実績を持つ1・2KOMAが、貴社の展示会出展をトータルでサポートいたします。

ブース装飾プランナー

ブース装飾プランナー
N.O