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展示会見学レポート


化粧品展の特徴を3つの視点で解説!

2022.01.25

2022年最初のBtoB向け展示会が、1月12日から東京ビッグサイトで開催されました。コロナ感染者数が指数関数的に増加していますが、主催者の感染症対策のもと、会場は賑わっていました。今回のレポートでは、国際化粧品展の特徴を3つの視点で解説します。

来場者の特徴

ズバリ女性比率が高いことです。正確な統計は主催者に委ねますが、東京ビッグサイトで開催される他業界のBtoB向け展示会では男性比率の来場が高く、特に機械、半導体系の展示会では8対2程度の比率で男性が多いのが顕著です。しかし、化粧品展は肌感覚ですが、6対4程度で女性の来場者が多い印象です。

また、他業界の展示会場では、来場者は売り込みを警戒し、ブースに立ち寄ることに慎重です。ところが、化粧品は試供が前提のためか、来場者は試す体験に慣れています。そのため声かけをしなくてもブースに立ち寄る傾向があります。余談ですが、@cosmeのアンケート調査では、“「9割が事前に試してから化粧品を購入したい」”という回答結果を公表しています。

ブース装飾の特徴

ブース装飾についても女性向けの仕様が目に留まりました。例えば、ブースカラーは、美白をイメージした白一色、清潔感が印象的な青と白の2色使い、可愛いらしさを想起するピンクをあしらうブースなどが多い印象です。

また展示台に目を向けると、天板が行燈仕様になっているブースが目立ちました。天板が薄っすら光っているため、小さな展示品でも、目に留まりやすく、ブースの見栄えがよくなります。しかし、行燈仕様は、展示台の中に照明器具を入れるため費用が掛かります。そのうえ、収納スペースが確保しづらく、機能性も劣ります。それでも、見栄えを優先する出展ブースが多いのは、特徴の1つと言えます。

集客ブースの特徴

来場者の特徴で、「声かけをしなくてブースに立ち寄る傾向がある」ことをお伝えしました。とはいえ、化粧品を展示しているだけでは、集客にはつながりません。集客しているブースは体験しやすい環境を設計していました。カウンター式の展示台を設置し、テスターやパンフレットがあり、製品説明ができるスタッフが応対しています。その光景は、百貨店の化粧品売り場のようでした。

今回の展示会では各ブースで、「塗る」、「嗅ぐ」、「触れる」体験ができるためか、集客に突出したブースは見当たらず、来場者は分散していました。

見学を終えて

展示会の特徴を正しく認識すると、マーケティングがしやすくなります。多くの来場者は問題や課題を抱えながら解決できるブースを探しています。一方、出展社は来場者が抱える悩みをどうやって解決できるのか?ブース装飾で提示することで、来場者の目に留まりやすくなります。そして、この人数が増えていくと、集客に繋がります。

国際化粧品展は、見栄えを優先する出展ブースが多いため、来場者が知りたい情報の言語化は控えめです。展示会によっては、見栄え重視も理解できますが、これはすでに知名度が高い大きなブースの戦術です。来場者はブースの見栄えよりも、悩みを解決できる有益情報を求めています。1小間、2小間では、小さなブースの戦術を、お勧めします。


代表 今津