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変なタイミングで声掛けをしていませんか?

2024.09.24

ブースの前を通る来場者に次々と声を掛けても、素通りされる。展示会ではよくある光景です。なぜ、来場者は逃げるようにその場を離れていくのでしょうか。その理由は、声を掛けて欲しくないタイミングで声を掛けられたからです。
 
皆さんは、アイドマ(AIDMA)をご存知でしょうか。アイドマとは、消費者が商品やサービスの購入を決めるまでの顧客行動を段階的に捉えるモデルの1つになります。注目(Attention)興味(Interest)欲求(Desire)記憶(Memory)行動(Action)の5つの心理状況の頭文字から作られた言葉になります。
 
BtoB向けの展示会は、即売会ではありませんが、アイドマのような心理プロセスが来場者の心に存在しています。来場者心理を理解することで、「変なタイミングで声掛けをする」ことがなくなります。そこで今回のブログでは、展示会の来場者心理をアイドマ(AIDMA)を通じてお伝えします
 

■アイドマ(AIDMA)の法則を知る

 
アイドマ_AIDMA
 
1.注目(Attention)
会期中はたくさんの来場者でにぎわっていますが、自社ブースを素通りされることはよくあることです。「展示会に出展したら自社の商品を見てもらえる」は幻想と言っても過言ではありません。なぜなら、多くのブースは競合他社ブースに埋もれてしまうからです。
 
大きな小間で出展しているブースは、大きいだけで目立ちます。その上、メイン通路を陣取っています。一方、1小間、2小間の小さなブースは、脇道通路に面した位置か、メイン通路だとしても、大きなブースに挟まれていることが多いです。
 
そのため、各社は、色、形、素材などに特徴を持たせたブース装飾や看板の設置、実演などで差別化を図っています。
 
 
2.興味(Interest)
来場者は、商品やサービスに興味が持てそうかを瞬時に判断しています。そのため、来場者が抱える課題を解決できそうな商品だと、思わせることが重要です。また、商品の良さは言語化しないと伝わりません。
 
そこでお勧めなのが、看板やパネルに短めのキャッチコピーを掲示し伝達するです。ベネフィット、メリットや実績など、商品の良さを端的にまとめ、看板に掲げます。来場者の心を動かすキャッチコピーは、ターゲットがメリットを感じる文言が含まれていることです。
 
 
3.欲求(Desire)
欲求は、「商品が欲しい」ですが、展示会の場合は「もっと詳しい情報が知りたい」に置き換えられると思います。来場者はブースの前に立ち止まり、展示品に触れ、説明パネルに目を通します。状況によっては、出展スタッフに声を掛けてくることもあります。つまり、このタイミングでお声掛けをすることが理想です。
 
来場者が心を開いている状態ですので、「展示品のどこに興味を示したのか?」「どんなお悩みを抱えているのか?」などのお声掛けは、自然な流れになります。またセミナーや実演などで得られた、体験は欲求を高めるのに効果的です。
 
 
4.記憶(Memory)
記憶が鮮明な段階の方が購買行動に移りやすいと言われています。企業向けの展示会では、その場で商談、契約に繋がることは少ないです。
 
記憶は徐々に薄れていくため、パンフレットやリーフレットなどをブースに配置し、情報をお持ち帰りいただくことは重要です。他にも、企業ロゴ入りのノベルティをお渡しすることや、SNSの更新なども、記憶を持続することにつながると思います。
 
また、「記憶」フェーズにとどまる期間を短くするのも重要です。たとえば、期間限定のキャンペーンで早期購入を促す、なども手法の一つになります。
 
 
5.行動(Action)
行動は、商品の購入・サービスの導入で、AIDMAモデルのゴールになります。前述したように、企業向けの展示会では、後日の商談から契約となることが一般的です。この点を踏まえ、展示会の準備段階から1~4を想定して装飾内容や接客スタイルを固め、会期中に実践していくと、会期後の成果に繋がると考えています。
 
 

■ AIDMAから派生したモデル

余談ですが、最近ではアイドマ(AIDMA)から派生した、現代に合わせたさまざまな消費者モデルやフレームワークが登場しているので、参考にご紹介いたします。
 
・AISAS
インターネット時代の特徴的な消費行動モデル、アイサス。
Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有)の頭文字をとったもの。大手広告代理店の電通が提唱したモデルで、人々の関心が、マスメディアからインターネットへと移り変わっていく際に注目されました。このモデルでは、共有された情報がさらに検索される循環型ということも特徴です。
 
アイサス_AISAS
 
・5A
ネット上だけでなく、リアルな消費行動モデルについて言及されたのが5Aモデル。現代マーケティングの父と呼ばれるフィリップ・コトラーによって提唱されました。Aware(認知)・Appeal(訴求)・Ask(調査)・Act(行動)・Advocate(推奨)の頭文字をとったものです。顧客がネットに繋がっている時代という前提のモデルで、どこからでも顧客が入り込めたり、飛ばしたりする構造なのも特徴です。
 
消費行動モデル_5A
 

◆さいごに

 
今回のブログでは、展示会の来場者心理をアイドマ(AIDMA)を通じてお伝えしました。声掛けのタイミングは、欲求段階が理想ですが、アイドマは購買行動モデルの1つであり、この通りになる訳ではありません。しかし、来場者の心理状態を考慮した上での声掛けでしたら、「変なタイミング」にはならないと思います。
 
私たちは、毎週展示会へ足を運び、現場で得た知見を社内に共有し、ヒアリング時にお客様にご案内したり、ブログで発信しています。また、出展社様の成果に繋がるお手伝いが出来るように取り組んでいます。ブース装飾に関するお悩みごとは、お気軽にご相談ください。
 
 
▶来場者の目に留まる看板2選 
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ブース装飾プランナーN.E